EDAUMEとアートのヒストリー
EDAUME(旧枝梅酒造)は、佐賀市街地に残る明治40年創業の醸造所跡で醸造所閉鎖後、数十年が過ぎている建造物です。
SAGA ART FAIRの協力団体であるNPO法人まちの根太は、2017年の所有者から管理を委託され運営を始めました。
スタート時は、北の蔵、東の蔵、西の蔵と3棟ある酒蔵のうち北の蔵、東の蔵の2棟は倒壊寸前でした。
※北の蔵は今年老朽化に耐えられず解体しました。
2018年NPO法人まちの根太は西の蔵に事務所を設置し、東の蔵の修理工事に着手しました。
2019年、東の蔵の修理工事が終わり、イベントホールとして活用することにしました。
すると、すぐにコンサートや劇団の公演など利用が始まりました。
そんなある日、佐賀県内外の9人のアーティストたちがEDAUMEにやってきました。学生から社会人まで入り混じった若いアーティストグループでした。
「東の蔵を使ってもいいですか?古い大きな建物で自分たちの展覧会をしたいのです」という言葉が、今思えばEDAUMEとアートのスタートだと思います。
そのグループ展「枝」はオープニングの音楽ライブからコンテンポラリーダンス・トークセッション、そして9人のアーティスト作品の展示と素晴らしい展覧会でした。
2020年、県内の数名のアーティストたちが「創作活動ができるアトリエを探している」と訪ねてきました。EDAUMEをどのように展開していくべきかと模索していた時期でもあり、NPOの事務所として使っていた西の蔵にシェアアトリエを作りました。そして、EDAUMEはアートの制作場所としてスタートしました。
2022年、西の蔵に展示スペース「Gallery NOMA」を作りました。さらに翌年「NOMA+」を増設しました。
「NOMA(ノーマ)」は無線通信の考え方のひとつで「非直交多元接続」を意味する英語“Non-orthogonal Multiple Access”の略です。
通信機器の直交性を崩すことで、これまでよりも効率よく同じ空間で多くのデータ通信する端末を詰め込めるという多元接続の手法だそうです。
EDAUMEでは、その意味の解釈をgalleryだけでなくEDAUME全体のコンセプトと位置づけ、アートの一つのジャンルや共通のアーティストだけのアートスペースではなく、たくさんのアーティストや作品を見たい人々のためのアートスペースを目指すことにしました。
佐賀のアートのためにできることを・・
EDAUMEは、佐賀のアートが広がっていくことを願い日々取り組んでいます。